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桔梗活けてしばらく仮の書斎哉 明治28年

季語 桔梗 【秋】

明治28年、日清戦争従軍後、帰国の船中で大喀血した子規は療養のため松山へ帰省します。その頃、親友の夏目漱石が中学校の英語教師として松山に赴任しており、子規は漱石の下宿に50日余り身を寄せています。そして、俳句革新の原稿に着手します。その状況を「しばらく仮の書斎」と詠みました。
 ここで子規は、松山の俳人たちと句会を行い、漱石も加わるようになります。漱石の俳号「愚陀佛(ぐだぶつ)」にちなみ、この下宿は「愚陀佛(ぐだぶつ)庵(あん)」と呼ばれました。