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春や昔十五万石の城下哉 明治28年

季語 春 【春】

子規は新聞「日本」の記者でした。明治27年に勃発した日清戦争に従軍記者として参加することを志願し、周囲の反対を押し切って明治28年、中国へと旅立ちます。この句は、従軍の前に松山へ帰郷した三月中旬に詠まれたと言われます。江戸幕府の親藩であることを誇っていた十五万石の城下町も今は昔となってしまいました。故郷松山をいつくしみ、目に焼きつけようとするかのような句です。
 現在、JR松山駅前の広場に句碑が建てられ、松山を訪れる人々を出迎えています。