ここから本文です

いくたびも雪の深さを尋ねけり 明治29年

季語 雪 【冬】

子規が亡くなるまで病床生活を送ったのは、東京根岸の子規(しき)庵(あん)でした。ここで母・八重(やえ)と妹・律(りつ)の献身的な看護を受けました。雪が降ったというのに障子がさえぎって庭のようすが見えません。
病床から動けない子規は、自分で確かめることが出来ません。そのため雪がどれくらい積もったかを聞いているのです。「いくたびも」と詠んだところに、雪を喜ぶ子規の気持ちが表れているようです。子規庵にガラス障子を虚子(きょし)が入れてくれたのは、明治32年です。